ゴルフ史

1989年

三人で四ホール、全英の延長戦が変わった。

1989年。マキシマイザーを道具の入口に、尾崎将司と涂阿玉が頂点に立った国内ツアー、世界の男女メジャーと賞金争いを振り返る。カルカベッキア、ノーマン、グレイディが275打で並んだ。全英で初めての三人によるプレーオフは、初の4ホール方式。最後の5番アイアンが、ジャグの行方を決める。

この年を象徴するドライバー

1989年登場のMIZUNO マキシマイザー。当時のドライバーの実物写真。

PCソールを備えたマキシマイザー。ソールの形や素材から飛びを考える工夫が、クラブの名前にも残った。

この年、頂点に立った選手たち

SEASON LEADERS

世界の主要ツアーと日本の賞金ランキング。各ツアーのシーズン成績で振り返る。

  • 米男子 · PGA TOUR

    1989シーズン

    トム・カイト

    $1,395,278

    年間賞金ランキング 1位

    米男子の年間賞金首位。公式賞金の額で、ボーナスとは合算しない。

  • 米女子 · LPGA

    1989シーズン

    ベッツィ・キング

    $654,132

    年間賞金ランキング 1位

    米女子の年間賞金首位。年間最優秀選手・平均ストローク賞とは別に読む。

  • 日本男子 · 国内ツアー

    1989シーズン

    尾崎将司

    ¥108,715,733

    年間賞金ランキング 1位

    国内男子ツアーの年間賞金首位。国内優勝は7勝。

  • 日本女子 · JLPGA

    1989シーズン

    涂阿玉

    ¥90,075,587

    年間賞金ランキング 1位

    年間5勝。この年の国内女子賞金ランキングを制した。

女子メジャーは当時4大会。カナダの大会は2000年までメジャー、2001年から全英女子に交代した。米男子は暦年のシーズンで、FedExCup開始は2007年。女子の大会欄は開催年の結果をまとめて掲載する。

メジャーの勝者を、一望する

MAJOR CHAMPIONS

1989年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

春のオーガスタから夏のリンクス、女子の主要タイトルと年間賞まで。

  1. 4月

    ニック・ファルド、オーガスタの頂点へ

    ニック・ファルドとスコット・ホークが283打で並び、プレーオフへ。ファルドが勝ってマスターズ初優勝。翌年の連覇へ続く最初の一勝になった。

  2. 6月

    カーティス・ストレンジの全米オープン

    カーティス・ストレンジが278打で優勝。ニューヨーク州のオークヒルで、前年に続く全米オープン制覇を成し遂げた。

  3. 7月

    マーク・カルカベッキア、全英で刻んだ275打

    マーク・カルカベッキアが全英オープンを275打で制した。72ホールを終えた同点の争いは、延長で決着した。大会を決めた場面は、下のストーリーでも辿れる。

  4. 8月

    ペイン・スチュワート、全米プロを制す

    ケンパーレイクスの全米プロは、ペイン・スチュワートが合計276打で優勝。2位に1打差をつけた。

  5. 年間

    女子メジャーの勝者たち

    当時の女子メジャーは、すべて異なる選手が制した。全米女子オープンはベッツィ・キング、全米女子プロはナンシー・ロペスが優勝。年間の優勝者一覧から、女子のもう一つの勢力図も見えてくる。

  6. 年間

    米女子、賞金と年間賞の顔ぶれ

    年間最優秀選手はベッツィ・キング、平均ストロークのヴェア・トロフィーはベス・ダニエル。賞金首位のベッツィ・キングと並べると、一年の強さを測る物差しが見える。

日本のゴルフ

賞金争いと男女の主要選手権。海外の結果と並べて、この年の日本を振り返る。

  1. 年間

    尾崎将司が国内男子の賞金首位に

    尾崎将司が108,715,733円で賞金ランキング首位。2年連続のタイトルとなった。大会ごとの勝者に加え、一年を通じた賞金争いでもこの名前を覚えておきたい。

  2. 年間

    涂阿玉、年間5勝で賞金女王

    涂阿玉が90,075,587円で国内女子の賞金ランキングを制した。年間5勝。

  3. 大会

    尾崎将司の日本オープン

    尾崎将司が名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース (愛知県)で行われた日本オープンに優勝。合計274打でタイトルを獲得した。前年からの連覇となった。

  4. 大会

    尾崎将司の日本プロゴルフ選手権

    尾崎将司が烏山城カントリークラブ (栃木県)で行われた日本プロゴルフ選手権に優勝。合計278打でタイトルを獲得した。年間賞金首位の選手が、主要選手権でも結果を残した。

  5. 6月

    小林浩美、日本女子オープンの頂点へ

    武蔵(豊岡)で行われた日本女子オープンは、小林浩美が合計289打で優勝。年間の賞金争いとは別に、この一週間を勝ち切った選手の名前も残しておきたい。

  6. 9月

    谷福美、日本女子プロを制す

    谷福美が大金ゴルフクラブ(栃木)で行われた日本女子プロ選手権に優勝。合計276打、12アンダーで2位に8打差をつけた。

この年を、もう少し深く

STORIES OF 1989

一ラウンド延長から、四ホールへ。

1975年以来となる全英のプレーオフは、三人で争う初の延長戦だった。さらに18ホールの追加ラウンドから、4ホールの合計へ方式が変わる。72ホールを終えてからの、もう一つの短い勝負が始まった。

ノーマンは、六連続バーディで追う。

ノーマンは最終日を首位と7打差からスタートしたが、最初の6ホールを連続バーディで回った。64打で先に上がり、カルカベッキアとウェイン・グレイディも並ぶ。三人の合計は275打だった。

最後は、5番アイアンを寄せて。

延長の18番でカルカベッキアは、5番アイアンを約6フィートにつけた。この日二度目となる18番のバーディで優勝。延長の4ホールは13打で、72ホールの275打とは別に数える勝負だった。