ゴルフ史

1975年

初めての全英で、ワトソンがジャグを手にした。

1975年。オールスターを道具の入口に、村上隆と樋口久子が頂点に立った国内ツアー、世界の男女メジャーと賞金争いを振り返る。25歳のトム・ワトソンが、全英初出場で優勝した。最終18番のバーディから、翌日の18ホール延長へ。カーヌスティで始まった、全英五勝への第一歩。

この年を象徴するドライバー

1974年登場のMIZUNO オールスター。当時のドライバーの実物写真。

1974年登場のオールスターを、この年の道具を思い出す一本に。黒い木製ヘッドのオールスター。大型金属ヘッドが広がる前の、構えた姿と打感を思い出す一本。

この年、頂点に立った選手たち

SEASON LEADERS

世界の主要ツアーと日本の賞金ランキング。各ツアーのシーズン成績で振り返る。

  • 米男子 · PGA TOUR

    1975シーズン

    ジャック・ニクラウス

    $298,149.17

    年間賞金ランキング 1位

    米男子の年間賞金首位。公式賞金の額で、ボーナスとは合算しない。

  • 米女子 · LPGA

    1975シーズン

    サンドラ・パーマー

    $76,374

    年間賞金ランキング 1位

    米女子の年間賞金首位。年間最優秀選手・平均ストローク賞とは別に読む。

  • 日本男子 · 国内ツアー

    1975シーズン

    村上隆

    ¥38,705,551

    年間賞金ランキング 1位

    国内男子ツアーの年間賞金首位。

  • 日本女子 · JLPGA

    1975シーズン

    樋口久子

    ¥8,428,233

    年間賞金ランキング 1位

    年間1勝。8年連続の賞金女王。

女子メジャーは当時2大会。ディナショアはまだメジャー昇格前。米男子は暦年のシーズンで、FedExCup開始は2007年。国内男子は当時の賞金加算対象を集計し、現行のツアー区分を過去へそのまま当てはめない。女子の大会欄は開催年の結果をまとめて掲載する。

メジャーの勝者を、一望する

MAJOR CHAMPIONS

1975年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

春のオーガスタから夏のリンクス、女子の主要タイトルと年間賞まで。

  1. 4月

    ジャック・ニクラウス、オーガスタの頂点へ

    ジャック・ニクラウスが276打。ジョニー・ミラーとトム・ワイスコフが277打で追った接戦を制し、同年の全米プロ優勝へつなげた。

  2. 6月

    ルー・グラハムの全米オープン

    ルー・グラハムとジョン・マハフィーが287打で並んだ。プレーオフを制したグラハムが全米オープン優勝。メダイナで延長まで続いた争いだった。

  3. 7月

    トム・ワトソン、全英で刻んだ279打

    トム・ワトソンが全英オープンを279打で制した。72ホールを終えた同点の争いは、延長で決着した。大会を決めた場面は、下のストーリーでも辿れる。

  4. 8月

    ジャック・ニクラウス、全米プロを制す

    ファイアストンの全米プロは、ジャック・ニクラウスが合計276打で優勝。2位に2打差をつけた。この年はマスターズも勝ち、二つのメジャーを手にした。

  5. 年間

    女子メジャーの勝者たち

    当時の女子メジャーは、すべて異なる選手が制した。全米女子オープンはサンドラ・パーマー、全米女子プロはキャシー・ウィットワースが優勝。この年は二つの大会がメジャーで、ディナショアやカナダの大会に現在の区分をさかのぼって当てはめない。

  6. 年間

    米女子、賞金と年間賞の顔ぶれ

    年間最優秀選手はサンドラ・パーマー、平均ストロークのヴェア・トロフィーはジョアン・カーナー。賞金首位のサンドラ・パーマーと並べると、一年の強さを測る物差しが見える。

日本のゴルフ

賞金争いと男女の主要選手権。海外の結果と並べて、この年の日本を振り返る。

  1. 年間

    村上隆が国内男子の賞金首位に

    村上隆が38,705,551円で賞金ランキング首位。前年とは違う選手が年間の頂点に立った。大会ごとの勝者に加え、一年を通じた賞金争いでもこの名前を覚えておきたい。

  2. 年間

    樋口久子、年間1勝で賞金女王

    樋口久子が8,428,233円で国内女子の賞金ランキングを制した。年間1勝。8年連続の賞金女王。

  3. 大会

    村上隆の日本オープン

    村上隆が春日井カントリークラブ 東コース (愛知県)で行われた日本オープンに優勝。合計278打でタイトルを獲得した。年間賞金首位の選手が、主要選手権でも結果を残した。

  4. 大会

    村上隆の日本プロゴルフ選手権

    村上隆が倉敷カントリー倶楽部 (岡山県)で行われた日本プロゴルフ選手権に優勝。合計282打でタイトルを獲得した。年間賞金首位の選手が、主要選手権でも結果を残した。

  5. 10月

    二瓶綾子、日本女子オープンの頂点へ

    烏山城で行われた日本女子オープンは、二瓶綾子が合計225打で優勝。年間の賞金争いとは別に、この一週間を勝ち切った選手の名前も残しておきたい。

  6. 7月

    山崎小夜子、日本女子プロを制す

    山崎小夜子がPLカントリークラブ(大阪)で行われた日本女子プロ選手権に優勝。合計223打、1オーバーで2位に1打差をつけた。

この年を、もう少し深く

STORIES OF 1975

初出場の舞台は、カーヌスティ。

ワトソンにとって、この大会が初めての全英だった。25歳の米国選手は、リンクスの難コースで優勝争いに加わる。のちに五度の全英優勝を重ねるが、その始まりはこの初挑戦にある。

最後のバーディで、勝負をつなぐ。

最終ラウンドで3ホール続けて3パットをしたワトソン。それでも18番で約15フィートのバーディパットを決め、ジャック・ニュートンに追いつく。両者は合計279打で並んだ。

全英最後の、18ホール延長。

翌日のプレーオフはワトソン71打、ニュートン72打。ワトソンが初めてジャグを手にした。これは全英で最後の18ホール延長となり、次に延長が行われる1989年には4ホール方式になる。